不眠症 睡眠障害

不眠症とは

不眠症とは「眠れない」症候群で、正式には睡眠障害と言います。

・寝つきが悪い

・眠りが浅く途中で何度も目が覚める

・早朝に目覚めて二度寝ができない

・しっかり眠った実感がない

そのため翌日に倦怠感・意欲低下・集中力低下・食欲低下など不調がある

この症状に当てはまる方はぜひご相談ください。

日本では5人に1人が不眠症状で悩み、男性よりも女性に多い病気です。
小児期や青年期にはまれで、20~30歳代に始まり、中年、老年と急激に増えます。
不眠症が長引くと、日中の眠気や集中力の低下、強い不安、うつなどの症状を引き起こす可能性があります。また、交通事故や転倒などのリスクも高まります。
下記、睡眠ネットにて自己チェックをなさって、「医師に相談」の判断であれば、早急に受診ください。

→睡眠ネット 不眠症についての学習

 

不眠の原因

不眠症は一つの病気ではありません。
様々な睡眠障害には、うつ病による不眠や過眠、不安症による不眠、睡眠時無呼吸症候群・レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)・周期性四肢運動障害など、専門施設での検査と診断が必要です。これらの睡眠障害にはそれぞれ治療法があり、通常の睡眠薬では治りません。
特に睡眠時無呼吸症候群・レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)・周期性四肢運動障害を疑われる場合は、高次医療機関をご紹介いたします。

 

不眠症の治療

「不眠症を治すにはどうしたらいいですか?」
不眠症を自力で治すにはかなりの苦痛と時間が必要ですが、不可能ではありません。
ただし専門医により睡眠衛生指導を受け、睡眠環境や生活習慣を改善する事が重要です。
具体的には、規則正しい生活習慣に変える、仕事を減らす、対人ストレスを避ける、運動を増やす、カフェインを減らす、酒を減らすなど改善点は多岐に渡ります。
睡眠を改善する薬を飲むことで、翌日に苦痛を残さない適切な睡眠をとれるようになります。ほとんどの場合、健康な人と変わらない生活を送る事が可能です。
 

不眠症の薬物療法

効果が早く、確実なベンゾジアゼピン系・非ベンゾジアゼピン系・オレキシン受容体拮抗薬・SARI(セロトニン遮断再取り込み阻害薬)等を使用いたします。
何らかのご事情で漢方薬をご希望される場合は、症状に応じ、柴胡加竜骨牡蛎湯、酸棗仁湯、抑肝散、加味帰脾湯などを使用します。

不眠症の非薬物療法

何らかのご事情で薬を使いたくない場合は、医師による診察の後、自費にて睡眠衛生指導とカウンセリングを併用する事ができます。

寝酒はダメ

アルコールは寝つきを良くしてくれますが、眠りを浅くし、途切れ途切れにしか寝かせてくれません。また、肝臓をはじめ多くの臓器に毒性をもち、うつや不安を悪化させます。→アルコールとうつ

 

不眠症の薬との付き合い方

重要なのは環境や生活習慣の改善で、薬はサポートと考えてください。当院は、症状に応じ、依存性が少なく、翌日に残らないタイプの新薬を処方できます。アルコールや市販薬より遥かに利点が多く、欠点が少ないため、受診をご検討ください。

「仕事があるのでさっさと眠れる薬が欲しい」「睡眠薬依存が怖いので薬なしで治したい」など、様々なご要望がありますが、病状によって治療は変わりますので早めの診察ご予約をお勧めします。
Q,「夜寝れなくても朝には寝れる。昼寝もできる。薬は必要か?」 
A, 「その状況で翌日の日常生活に問題が無ければ不要ですし、学業・仕事に支障があれば必要です。」