躁うつ病

躁うつ病は双極性障害とも言われ、躁 とうつの、二つの病相(極)が出現する疾患です。昔は、統合失調症と同じ「精神病」に括られていたためその名残で、法に依り、厳しくも手厚くもあります。

現在は双極Ⅰ型障害と双極Ⅱ型障害にわけられ、その違いは躁症状の激しさによります。

アメリカ・スイスなどの研究では、双極Ⅰ型障害の生涯有病率は約0.5%、双極Ⅱ型障害は約1.0%です。日本では、双極Ⅰ型障害とⅡ型障害を合わせても生涯有病率は約0.7%で、特にⅡ型の生涯有病率が約0.1%と過小評価されています。

WHO(世界保健機関)による疾病負担に関する研究では、『双極性障害』はうつ病、統合失調症に続き、3番目に負担の大きい精神疾患です。治りにくいうつ病に双極性障害が隠れている事がよくあり、5人に1人とされます(Perugi. 2012)。うつ病と勘違いする理由は簡単で、辛いうつ症状だけに意識を集中してしまうと、うつエピソードから始まった双極性障害を見抜けないからです。

また、最初にうつ病相が出て数年経った後に躁病相が出てくる人がほとんどで、躁うつ病を良く知る事が治療や社会復帰への近道です。

見分け方はありますのでご安心ください。うつ病との治療法は大きく異なります。
院長は、働く双極性障害の患者さんを多く治療しており、経験が豊富です。一度ご相談ください。

→厚労省による説明

→詳しくは右記リンク 精神神経学会 加藤忠史先生に「双極性障害」を訊く